ゲリラ式制作過程

ゲリラは16色ドット絵の改変画像に手を出しまくってたけど、その制作過程的なモノとか。
(実際とは少し異なります。今回のも輪郭線画像と完成品画像から制作過程を補完したモノなので)

※以下の画像について

原画:(キャラクター原案) 冥加18歳の兄者
参考:(描画手法参考元) NIFQ氏

とりあえず輪郭線がないと話にならないので、画像の輪郭線描きます。
その輪郭線を描くのが難しいんじゃないか、という反論がまず出てくるのは判っているので、ここはズバリ「最初から自分で線を引こうなどとはおこがましいとは思わんかね?」とあえて言ってみるテスツ。どうせ練習なんだし、最初は図のようにトレースから始めてもいいのよ。
ちなみにNIFQ氏の16色画像は塗り絵用輪郭線を取得するのに最適。マジオヌヌメ。

とりあえず全部輪郭線が引けた状態。ここからがスタート。
輪郭線は出来るだけ細い方が良いので、たとえば斜め線は階段状の線にはせずに斜めにドットを置いた斜線状態にしておくのがベター。綺麗な曲線にするのは塗りの段階で。
あと、塗るときいわゆるベタ塗り(バケツツール塗り)をするので各輪郭線はなるべくきっちりと繋いだ状態にする。

16色画像を作る場合は画像にカラーパレットを置いておくことをお勧め。
輪郭線引くのもそうだけど、配色も最初から自分のセンスで進めると大抵失敗するのでここでも偉大なる先人の力をお借りすることにする。やはりお勧めはNIFQ氏の配色で、主に白黒背景色に加え、髪・瞳で明暗二色、肌の色に3色、その他と割と扱いやすい配分。
で、自分の使いたい色を使っている画像から、その色のカラーコードを借りるのが吉。

先に述べたように色を塗るのはまずベタ塗りから始めるのだけど、その際輪郭線がつながっておらず色が不必要に漏れてしまう箇所が出る場合、予めそこを塞いでおく。
NIFQ氏調(というより、ドット絵の大半が該当するけど)で輪郭線を引いた場合、 恐らく目尻部分には線を引いていないはずなので、まず最初にそちらを白で塗り潰す。

ベタ塗り開始。人によって好みが違うけど、最初はハイライトカラー(明るい方の色)で塗ってから後々に影を付けていくのがゲリラのやり方。反対の手順の人もいる。
とりあえず何処から塗っていっても良いけど、当然塗布面積が広いところから塗っていくのがベター。今回は肌の露出が多いけど、大抵は髪の部分が一番広いのでそこから。

肌色の部分も「だばー」な感じで一気に塗り潰す。先に目尻部分を塗っておいたお陰で白目部分まで肌色にならずに済んだぜ!!
おや、何か一気に塗り絵が終わった感じ?背景色の割合が一気に減りましたな。
これで残すは衣装部分だけ。

今回使用した画像は衣装部分が肩紐の所しかないので、すごく楽でぃすね。でもそんな画像ばっかりというわけにも………いや、最初に剥き画像ばっかり出して、衣装着た画像を他の兄者に作ってもらうというのも一つの手ではありますな。
とりあえず、全部塗り終わったものの、まだまだ完成にはほど遠い予感?

ここまでに塗ったのはハイライトカラーだけなので、今度はシャドウカラー(暗い方の色)塗りまふ。とりあえず光源を何処にするか決めないと、明暗なんて塗り分けられるはずもないので、とりあえず画像の左右どっちかを明るい色中心、もう一方を暗い色中心になるように設定。本当は三次元的に設定できるといいんだけど結構難しいので、今回はとりあえず画像左側を光源に設定。ちなみに左右どっちを光源にするかはこれまた人によりけり。
ちなみに今回の画像の場合、髪の裏側(左下の後ろ髪部分)、右肩部分は確実に影になる部分で、かつベタ塗りで塗り潰せる状態になっているので先に塗ってみる。

髪の毛は後頭部から右側にかけてがシャドウカラーの対象になるけど、そのままベタ塗りしてしまうと髪の毛が全部シャドウカラーになってしまうので、まず境界になりそうな辺りにシャドウカラーの色で輪郭線を新たに引いてから、ベタ塗り。
これで髪の毛の部分だけ何となくそれっぽくなってきますたね。

続いて肌の部分も同じ要領でシャドウカラーの部分を作って、ベタ塗りします。だばー。
NIFQ氏のカラーパレットの場合、肌色に3色用いているのでそのうち中間色を使用。
ちなみに何処ら辺が影になってどの辺がならないのかは………適当です、そんなもん。
喪れ等プロでもなきゃ、所詮虹画像なんだし、ある程度の説得力を持った範囲に収まっていればそれで文句を言われる筋合いはねぇですぅ。 の精神で。

次にアンチエイリアス処理。実はゲリラの場合、しばしばシャドウカラー塗るよりも先にこっちから手を付けまふ。輪郭線がギザギザなのがどうしても目に付くんで。
右の画像は髪の毛の曲線部分にだけシャドウカラーを配置してアンチエイリアス処理を行っています。上の画像と間違い探し状態ですが、良く見ると髪の毛の輪郭線が上の画像より多少滑らかになっているかと………え、やっぱり判らない?

続いて肌の部分でもアンチエイリアス処理を実行。NIFQ氏のカラーパレットの場合、肌色の中で一番濃い色をアンチエイリアス用に用いまふ。
ここまででの作業で、この画像から大分ギザギザ間が無くなったはず。
一応、このくらいからドット絵としては十分なレベルになるけれど、あともう一踏ん張り。

ということで、ここからはもう少し配色に気を配って、さらに質感を出していきまふ。
先に「光源は画像の左側」という風に設定したので、じゃあ実際この画像だとどういう風に明暗が分けられるのかを寄りじっくりと考えていくわけでぃす。
人体構造(特に頭)の形考えると、大体右のような感じじゃないかな?かな?

なんとなく顎の下って頭部分の影になるんだろうなあという気がしたので、まあそう感じたのならそうするのが多分吉。
ということで顎の下の辺りをシャドウカラーでペタペタと。

髪の毛の部分のディテールも明暗考えつつ増していきます。増し増しだー!!
ポイントは、髪の毛の影は縦方向に付けていくこと。あと、頭頂部から頭の輪郭に沿って流れるような感じで。
いわゆる「天使の輪」を描くとよりリアルになるけども、NIFQ氏のカラーパレットだと髪への割り当てが通常2色になっているので、NIFQ氏調で作るなら天使の輪は不要。

肩紐の明暗ももう少し頑張ってみることに。こういう細かい部分の調整は大事よー。
しかしパッと見、上の画像とは間違い探しのキワミ。
ちょっと悲しい。

最後はおにゃのこの命とも言える目の部分の調整。
いや別に最後じゃなくてもいいけど、何となく………ほら、達磨だって最後に目を入れるじゃないでぃすか。
瞳の描き方は人によって千差万別。NIFQ氏でさえ制作年次によって表現がまちまち。ちなみにゲリラは2005年以降のNIFQ氏の描き方が好きで、大抵それ真似してまふ。これは白目と黒目(黒じゃなくて髪の色ですが)、それに瞳孔(真ん中の黒い部分)、そしていわゆる「星」と呼ばれる、黒目部分に出来る光の反射している場所(基本一箇所にしてまふ)を書き込みます。個人的にはこの手法で描かれたNIFQ氏の画像の萌え度は本人比120%くらいの破壊力があると思ってまふ。(萌え度って破壊力の単位かよ)

あとは等倍表示してキーニなる部分とか最後までぽちぽち調整を繰り返していって、まあこの辺が落とし所かなーと思ったらそこで完成。