あとがき

喪れと喪スレと喪スレTRPGと

お疲れさまでした。
本編はこれで終わりですが、最後にもう少しだけ、編集者の戯れ事に付き合っていただけると幸いでぃす。

今回、それと第四回のTRPG企画に参加させてもらいました。
とてもたのしかったでぃす、GMそしてPL、見学者の兄者達に、この場を借りてお礼します。

まず最初に、今回の企画に喪れが参加したきっかけについて。

既出でぃすが、喪れ自身は相当TRPGやり込んでたので、その気になればこの企画には最初から参加できたはずなんでぃす。  というか、喪スレもTRPGも大好きですから、その両方を組み合わせたまったく新しいこの企画、本当はやりたくてうずうずしてたくらいでした。
じゃあ何故参加しなかったかというと、ずばり、この企画に対して当初は非常に強い警戒心を持っていたからです。

多くの兄者が懸念していたように、喪スレ以外の場所でそんな事やってたら喪スレやシナリオ作りがないがしろにされないかとか、参加できない兄者達が取り残されたりはしないかとか、そもそも失敗したら悪い前例を残すだけにならないかとか、多くの不安要素しか描けず、この企画が喪スレに受け入れられるのだろうかという思いしかなかったんでぃす。  今になって冷静に考えてみれば、GMに対して、そして第一回、第二回のPLの兄者達に対して、不信感しか持っていなかったというわけですから、実に失礼な話でした。
ごめんなさい。

で、結局そういった心配は杞憂に終わりました。
第一回、続く第二回、そして765者のセッションと順調に進み、公開されたリプレイからは兄者達がとても楽しげにプレイしている様子が伝わってきました。
こうなるとさすがにキーニなってきます。  我慢できず、ついに765者のセッションの最終回の様子を覗き見ようとセッション会場へと足を向けますた。(実際にはIRCへの接続ですが)

そこで目の当たりにしたのは、リプレイからも、ログからも伝わってこなかった、まさにリアルタイムの「ライブ」でした。  紛う事なきTRPGのセッションが、眼前で繰り広げられていたのです。
長い間忘れかけていた「何か」を目の当たりにして、正直ワクワクしました。

その翌日、ふとしたことからorz者と話をする機会を得ました。  色々と話し込んでいるうちに「それなら次回TRPG企画があれば是非参加を」という誘いを受けて、最終的には前向きな方向での返事をしたような覚えがあります。
だって、ねぇ。  TRPG好きとして、そして何よりも喪スレの一員として、一度くらいは参加しておきたいじゃないですか。  orz者主催の、喪スレTRPG企画。

ただ………まさかそれから間を置かずして、その「次回」が来るとは流石に思ってもみませんでした。
そんなこんなで今回のセッションに参加することになったのです。

ちなみに本当は第四回セッションに参加するつもりは当初ありませんでした。  立て続けに参加できる余裕は流石にないと考えていたからです。
が、orz者に補欠要員としてで良いから参加表明を、と頼まれていたのが巡り巡って(?)、いつの間にか本当に参加することになっていました。
………喪れははめられたんでぃす。

編集後記とかそんなの

喪れがのろのろとこのリプレイ作っている間にのなめ者が第四回TRPG企画のリプレイを先に完成させ、あまつさえそののなめ者主催のセッションのリプレイすら完成してしまいますた。
そして喪れの知らないところで行われていたという突発セッション(勝手に第三.五回と命名)のリプレイ前編にも、僅差で先を越されてしまいますた。
とにかく遅筆で大勢の兄者達を苛つかせていたであろうこと、この場をお借りして謝罪します。吊ってきます。 でも賠償はしません。

まあそれはともかくとして、orz者からは面倒な仕事を押し付けて済みませんと謝られたこともありますたが、今回のリプレイの編集は喪れが好きでやらせてもらっているのでむしろ喪れの方が謝らないといけないと考えてます。
吊ってきます。
もし喪れが引き受けてなければ、今頃もっと筆の進みが早くて編集の上手い他の兄者あたりが一晩で仕上げてくれていたかも知れないのに、それ考えるとホント申し訳ない限りです。
ちょっと吊ってきます。
それにホント好き勝手にやって、素晴らしかったセッションの良さがスポイルされてしまっている気がしてならないです。GMや他のPLの兄者に酷いことをしてますよね。
吊ってくるべきですね。
あと、読んで楽しいリプレイを期待していた兄者達の期待を裏切る構成にしたことだけは、やっぱり謝らないといけないと思います。
もう吊ってくるしかないんじゃないかな。

セッション内における三日目以降の内容を編集するとき、それまでの前二日と比べて編集対象となる文量が一気に増加したことや、リアル事情からあまり編集作業に時間が取れなくなってきたことで筆の進みが遅くなってしまったんでぃすが、それについてスレで謝罪会見開いたら「要らないところはスッパリ切れば良いんじゃないの?」的な指摘をいただきました。
色々と意見くれた兄者方、ありがとうございます。

ただ、それは(喪れ個人の我が侭になることを承知の上で言いますと、)今回の編集ポリシーに反するので出来ませんでした。

今回喪れがやりたかったのは、商業リプレイのように「読んで楽しめるリプレイ」を作ることではなく、「その場にいなければ知り得ない、セッション中何が行われていたのかその内容を、その場にいたのと同じくらいに知ることが出来るリプレイ」を作ることでした。

読んで楽しめるリプレイというのは、セッションの大筋が掴める程度に話をまとめて、編集時に要らないと判断された部分、読んでいてつまらない部分はどんどんカットされていきます。
その方が結果として編集労力が減りますし、読む方にとっても面白いものが提供されるようになるので、普通に考えればいい事ずくめです。
ただ、それは「概容」であって、「内容」ではありません。
セッションに参加(見学含む)して、その場で得られるはずのものの多くの魅力が、この過程でことごとく失われていきます。  もちろん、その部分というのはかじりつきで見るに値しない程度の内容だからこそ、編集時に削られていくのだとは思います。  ただ、その部分が本当に見る価値があるものであったか、無かったかを判断できるのは、読み手側のはずです。 編集者なんて所詮一人、多くても数人なわけで、その判断が必ずしも全ての読み手のニーズと合致するとは限りません。  それに、読んで楽しい内容にする為には、不都合な事実を隠していく必要があります。 これだと、セッション中の失敗やつまずき、苦労などが最終的に「無かったこと」にされる可能性が非常に高いです。  喪スレTRPG企画なんて、所詮アマチュアの集いなんですから、面白い部分だけの模範プレイなんて望めるはずもありません。 総評として良い部分は確かにたくさんあるとは思いますが、マイナス面だって何処かに一つは必ずあるはずです。  それが省略されて、結果リプレイを読んだ兄者には「ああ、TRPG企画は大成功ですごく楽しそうだ」という面しか見せないのは、何か違うと思うのです(特に、実際にPLとしてセッションに参加すればこそ余計にそう感じました)
参加者は時に笑い、時に苦しみ、時に怒りして、そういう悲喜交々、紆余曲折を経て、セッションを楽しんでいるわけです。  それら全てがリプレイの読み手の求めるものであるとは思いませんが、これを伝えられないのでは、「その場にいなければ知り得ない、セッション中何が行われていたのかその内容を、その場にいたのと同じくらいに知ることが出来るリプレイ」にはなりません。  最初に書いたとおり、この企画が喪スレに悪い影響を与えるようなものであってはならないのです。  セッションに参加できない兄者達が取り残されたりはしない様にするために、参加者だけが変な優位性を持ったりしない様にするために、何よりこの企画の推移を見守ってくれる(あるいは黙殺してくれている)兄者達のために、セッションの最中に何があったかを、出来るだけたくさん伝える必要がありました。  だからこそカットは最小限に抑えて、それでも出来るだけ読みやすくなるように(無い技術駆使して)編集して、セッションの内容の大半を残していったわけです。

それならリプレイじゃなくてログで良くね?と言われるかも知れませんが、ログだと意外と読みにくい上に不要な会話も残り、かつ、最大の問題として「ログには時系列が存在しないので、発言の順序がバラバラ」という点があるため、そのままではセッションの概容までは把握できても可読性はイマイチです。
それだと、文量が多いと読む気しなくなるじゃないですか。 それじゃ駄目なんでぃす。 伝えることが目的なのに、何も伝わらない。
それはだめ、ぜったい。

ということで結局、読みやすくかつ内容が把握できるように細心の注意を払って、全内容を対象にして編集していく必要があったんでぃす。
うん、ごめんね、我が侭な編集者で。 しかもご大層な理屈述べるだけ述べて、全然編集内容がそれに伴ってない。 正直スマンカッタorz
やっぱり吊ってくる。

さいごに

で、結局何でそこまでして「その場にいなければ知り得ない、セッション中何が行われていたのかその内容を、その場にいたのと同じくらいに知ることが出来るリプレイ」にこだわっていたのかというと、「伝える」という目的の他に、このリプレイを読んだ兄者達に、何らかの「きっかけ」を与えたかったから。

きっかけって何、というと、別にどんなきっかけでもいいです。
例えばこのリプレイを読んでTRPGに興味を持ったとか、今度喪スレでTRPG企画があれば参加してみたいなぁと思うようになったとか、セッションに登場したNPCに興味が湧いたとか、セッション中のネタを使ってシナリオや素材を作ろうと思ったとか、宝くじが当たってウハウハになったとか、身長が5cmも伸びたとか、彼女が出来………るのは駄目だな、とかまあそんな感じで。
このリプレイを読んだことが、兄者にとっての何かのきっかけになればいいなぁと、そう思って編集してきたわけでぃす。 それがこのリプレイのはじめに書いた、「参加PLは喪スレに対して何らかの還元」を、喪れなりに実行したものになりまふ。
本当はもっと直接的な形で喪スレにフィードバックできていれば良かったのですが、「見た人に”何か”を与える」という点では、喪スレの書き込みも喪シナも6女の絵もこのリプレイもある意味では同じだと思うのでぃすよ。  だから、(現実にはとても足りないのだろうけど)喪れはこれで充分に喪スレに対して、そしてこの企画を生暖かい目で見守ってくれた兄者達みんなに対して、還元が出来たと考えてます(リアルなんて知らない。ちょっとくらい、夢見させとけって!)

まあ実際のところ、本当に最後に何か残せたかどうかなんて判りません。
もしかしたら疲労感しか与えられなかったかも知れません。
それでもここまで読んでくれた兄者に、お礼だけは言わせてください。

ここまで読んでくれて、本当にありがとうございました。